フランチャコルタはスパークリングワインのひとつです

最終更新日 2024年1月27日 by jssjss

フランチャコルタはスパークリングワインのひとつです。

北イタリアのロンバルディア州のフランチャコルタで製造されており、瓶内二次発酵と呼ばれるシャンパーニュ方式のスパークリングワインです。

瓶内二次発酵とはワインを瓶に詰めて糖分と酵母を加えて密閉してから、瓶内で二次発酵をさせる方式です。

発酵後も澱引きをしたりしなければならず、手間とコストがかかる方式で最高級スパークリングワインの製造に用いられています。

澱引きとは毎日ボトルを回転させることで瓶の口に澱を集め、瓶内にたまっている炭酸ガスの圧を利用して澱を抜くことです。

澱は雑味の原因になりますし、透明な酒を濁らせてしまう原因となるからです。

フランチャコルタ

ワインの1本1本を毎日毎日年単位で丁寧に手作業で澱引きする手間と時間を惜しまないことでまろやかなすっきりとした味が生まれるのです。

澱引きをした後に減ってしまった液体を補充するためにワインに糖を溶解させますが、この時に加える糖の分量によって甘さが辛口タイプと甘口タイプなどに決まることになります。

瓶の中で発酵が起こるため、アルコールと炭酸ガスが発生して独特のしゅわしゅわ感が出て、アルコールに炭酸ガスが溶け込むことで発泡酒特有の泡が生まれます。

この方式はシャンパーニュ、ブルゴーニュ、アルザス、ロワール、カイヤックムスー、ブランケットドリム、アルボワムスー、スペインのカバといった一流の発泡ワインと同じ製造方法で、イタリアでは最も厳しい認定DOCGの最高峰のクラスのワインの基準に従ったもので、その品質は世界的に認められています。

フランチャコルタはイタリアの限定された地域で厳しい条件を満たしたものだけがフランチャコルタという名称をエチケットに表示することができます。

瓶内の熟成期間が長く、収穫量や搾汁量が少なく、最高の部分だけを使用しています。

生産者が少なく生産者協会の統制がよくとれていて、生産者が協力し合って生産製造をしています。

シャンパンの熟成期間が15か月、カバの熟成期間は9か月であるのに比べて、フランチャコルタは1年半から5年も熟成を必要とします。

生産者数がシャンパンの10分の1と少ないこと、収穫量に比較して搾汁量が少ないことからもシャンパンより厳しい基準で生産製造されているワインとして知られています。

イタリアはフランスより南に位置しているため、ブドウが完熟するのですっきりとしたのどごしとさわやかな甘さに仕上がります。

ブドウ品種

世界で唯一サテンというカテゴリを持ち、気圧が5圧以下で通常6気圧以上のガス圧であるワインと比べて、クリーミーでなめらかな味わいの白ワインもあります。

※フランチャコルタサテンについて

シャンパンとひけをとらない生産方法、味、品質でありながら、価格は低めというリーズナブルさが受けてワインの初心者から達人までおいしく飲むことのできるワインとして注目されているのがフランチャコルタなのです。

ブドウが栽培されているエリアはミネラル分を多く含んでおり、良質のブドウが栽培されます。

日当たりがよく日照時間にも恵まれており、風通しもよくブドウ栽培に適した風土になっています。

使用するブドウは3種類のみでシャルドネ、ピノビアンコ、ピノネーロという品種です。

シャルドネは白ブドウの最高品種として知られていますし、心地よい酸味と芳醇なアロマ、フルーティな味わいが特徴です。

ピノビアンコはフランス原産のピノの系統でサイズが小さく粒にうまみがたっぷりと凝縮されています。

しっかりとした酸味で、ほのかな甘い香りから時間がたつにつれてアーモンドっぽい香りに変わっていきます。

ピノネーロはフランスのブルゴーニュ地方原産の品種で身の粒がぎっしり詰まっています。

ブルゴーニュ地方

酸味が強く、濃厚で熟成させるほどに甘みが加わっていきます。

ブドウはすべて手摘みで収穫され、低空気圧法圧搾機を使用して時間をかけてゆっくりと絞っていきます。

ブドウの風味や品質を損なうことなく、ブドウの甘みやうまみをまるごと絞ることができ、搾汁量も厳しい規定が定められています。

収穫された畑ごと、品種ごとに一時発酵させ、重力によって異物を除去し、澄んだブドウジュースにしていきます。

繊細で奥深い味を堪能できるワインとして人気が高く、極上のスパークリングワインとして贈り物にもよく利用されています。

キュヴェはインペリアーレ、プレステージ、ブリュットと種類も多く、ハーフサイズもあり利用しやすくなっています。

ヴァンジーニ、カデルボスコもエレガントで心地よい味わいです。

キュヴェは特にワインの初心者におすすめのワインでアロマ・グラン、ブリュットはワイン初心者のワインとして利用されているほど甘く熟したフルーティなアロマが特徴です。

酸味と果実の甘さがほどよくブレンドされたバランスの良さで、お料理の相性も抜群です。

個性的で豊潤な味と香りを楽しみたいワイン上級者におすすめなのがブリュットでシルキーな舌触りとエレガントな味わいが特徴です。