日本を取り巻く環境問題、井草実業曰く「ごみを減らそう」

最終更新日 2024年1月27日 by jssjss

ごみ問題を考える

日本を取り巻く環境問題で、特に一番身近なのが「ごみ問題」ではないでしょうか。
日本のごみ焼却炉数は実は世界で一番です。

日本人の一人あたりが一年間に排出するごみの量は、約320キログラムとも言われています。
これは一人が一日に1キロほどのゴミを出しているということになります。
人口減や、景気の変動などにより2000年代からゴミは減っているとも言われていますが、まだまだこの問題は日本で深刻にとらえられています。

このままごみの量が増え続けると、どのようなことが起こるのでしょうか。
焼却炉の数が多くても、それ以上に廃棄物が増えてしまうと処理が追いつかなくなってしまうと産業廃棄物処理業者である井草実業は言っています。

ごみは焼却してもかさが減るだけで、なくなるわけではありません。
土地が少ないと言われている日本ですので、埋め立て処分地などにも限りがあります。

また、廃棄物の処理には膨大なお金がかかります。
ごみを処理してくれるのは主に市町村や国なので、当然私たちの税金などにも関わってくる問題です。
そして何よりも自分たちの健康被害にもつながる可能性があるのです。

人体に影響がある物質が発生する可能性がある

ごみを燃やすことで、人体に影響がある物質が発生する可能性があります。
よく聞く「ダイオキシン」などがこの物質です。

ごみを燃やすことで出たダイオキシンは雨などにより土壌や海へ溜まります。
その土壌や海からできる食べ物を食べることで私たちの身体にダイオキシンが蓄積されていってしまうのです。

ダイオキシンは身体に入ることによって免疫機能の低下を引き起こします。
また妊婦さんにとっては子どもに影響を与えるリスクなどもあるので危険視されています。
なるべく発生を減らすように排出規制などが考えられていますが、何よりも私たちがごみの量を減らしていくことが重要です。

「消費大国」とよく言われる日本で特に多い家庭ゴミが、食品や雑貨などの包装です。
日本は衛生面が整備されていることもあり、特に食材や食品に関しては過度の包装がされている場合が多いです。

また量り売りやまとめ売りを見ることがあまりなく、個包装の商品が多いです。
確かにそのような商品は便利ですが、プラスチックごみを多く出してしまうことにつながります。

スーパーなどのマイバッグ運動

私たちはこのようなゴミを出さないように、日々の暮らしのなかで工夫することができます。
最近スーパーでよく見るのが「マイバッグ運動」です。

スーパーで買い物をする際につけられるレジ袋・ビニール袋を減らすための運動で、マイバッグを持参するとポイントがもらえたり割引になったりすることがあります。

また簡易包装を推奨するお店も増えてきています。
「簡易包装で結構です」と伝えるとお店の方から「ありがとうございます」とお礼を言われるため、購入する側も気分良くエコ活動をすることができます。

このように、ごみが発生するのを抑えることを「リデュース」と言います。

他にごみを減らすための取り組みとして、最近増えてきていると感じるのが「リユース」です。
「リユース」とは物を何度も使うことで、最近ではいろんなものをフリマアプリで購入するという方が増えてきたように思います。

自分にはもう必要ないと思ったものでも、他の人が欲しがっているものがあるかもしれません。
購入者は自分の欲しいものを安く買うことができ、販売者はお金が得られるだけでなく自分のものが役立ったという実感を得られるためお互いにメリットがあります。

アプリだけでなくフリーマーケットや古着屋さん、中古品取扱いのショップを利用するのも良いですね。

ごみの出し方について改めて考える

廃棄物を減らすために大事なことがもうひとつあります。
それはごみの出し方です。

ごみを分別して出すことで、「リサイクル」しやすくなるのです。
「リサイクル」とは使い終わったものをもう一度資源に戻すということで、ごみの量やものを作る際のエネルギー使用量を減らすことにつながります。

ごみがスムーズにリサイクルされるためには、私たちがしっかりと分別する必要があります。
家電製品などは、新しいものを購入する際には古いものを引き取ってもらうことで、リサイクル業者に回収されます。

「リデュース」「リサイクル」「リユース」は「3R」といい、ゴミを減らしいかすための合言葉として推進されています。
この「3R」の運動は日本全国、様々な自治体ですすめられています。

特に私たちが意識する順としてまずはごみを出さないという「リデュース」の心がけが大事です。
次にどうしてもゴミを出してしまう際にはできるだけ再度資源化できるように「リサイクル」の心がけが必要です。

最後に、ものを使い終わったら捨てる前にどこかで必要としている人がいないか考えてみる「リユース」の心がけを意識できるようにしましょう。

こうしている間にもごみは出続けています。
一人ひとりが小さな工夫を行い、それが何万人にもつながると確実に減らすことができるはずです。
自分たちのためにも、意識し続けていきましょう。